2. 機能

本節ではMSM-PFクラウドサービスが提供している機能を説明します。

2.1. ユーザー管理

利用者(ユーザー)には、ユーザーIDとパスワードが発行されます。ブラウザでMSM-PFクラウドサービスの画面を開くと最初にログイン画面が表示されますので、ユーザーIDとパスワードを入力してください。

MSM-PFクラウドサービスには複数のMSM-PF端末、カメラ端末が接続します。ユーザーは自身の所有する端末に対する操作のみを行うことができ、他のユーザーの所有する端末に対する操作はできません。

端末は複数のユーザーで共有することもできます。その場合は共有しているどのユーザーも、その端末に対する操作を行うことができます。

下の図はユーザーと端末の関係の一例です。ユーザー1はMSM-PF端末1、2を占有し、さらにユーザ2とMSM-PF端末3を共有しています。ユーザー1はMSM-PF端末1、2、3に関する操作を行うことができますが、MSM-PF端末4に関する操作はできません。MSM-PF端末3に対しては、ユーザ2も操作を行うことができます。

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2.2. MSM-PF端末管理

MSM-PF端末には、それぞれの個体を示すIDとクライアント証明書が発行されます。MSM-PF端末がMSM-PFクラウドサービスに接続する際は、クライアント証明書を使用します。MSM-PFクラウドサービスはクライアント証明書をチェックし、接続しようとしている端末が許可されている MSM-PF端末かどうかのチェックを行います。

後述するセンサー設定ファイル、センサーデータ、ファームウェアは、MSM-PF端末の個体に関連付けられています。例えばMSM-PF端末はそのMSM-PF端末用に登録されたセンサー設定ファイルをダウンロードすることができますが、他のMSM-PF端末用のセンサー設定ファイルをダウンロードすることはできません。

2.3. カメラ端末管理

MSM-PFクラウドサービスには、画像を送信するカメラ端末を接続することもできます。カメラ端末には、それぞれの個体を示すIDとキーが発行されます。カメラ端末がMSM-PFクラウドサービスに接続する際は、IDとキーを使用します。

カメラ端末は、カメラ端末機能のみを持つ端末の他、カメラ端末機能を持ったMSM-PF端末という形態も可能です。カメラ端末機能を持つMSM-PF端末の場合は、MSM-PF端末としてのIDとクライアント証明書と、カメラ端末としてのIDとキーの両方を持ちます。

2.4. センサー設定ファイルの配布

MSM-PF端末へは様々なセンサーを接続することができます。センサーにはそれぞれに固有の設定方法があり、また複数の動作モードを持つものもあります。MSM-PF端末は様々なセンサーに対応するために、センサーの初期化や読み出しをセンサー設定ファイルで変更できるようになっています。

ユーザは自分の所有するMSM-PF端末用のセンサー設定ファイルをMSM-PFクラウドサービスへ登録することができます。

MSM-PF端末は起動時にMSM-PFクラウドサービスから自端末用に登録された最新のセンサー設定ファイルをダウンロードし、ダウンロードしたセンサー設定ファイルに従ってセンサーの初期化等を行います。つまり、ユーザーはセンサー設定ファイルをMSM-PFクラウドサービスへ登録することで、個々のMSM-PF端末の動作を変更することができます。

注釈

センサー設定ファイルは、ユーザーではなく端末に関連付けられています。MSM-PF端末を複数のユーザーで共有している場合は、その複数のユーザーの間で最後に登録したセンサー設定ファイルが最新のものとして使用されます。

2.5. センサーデータの受信と保存

MSM-PFクラウドサービスは、MSM-PF端末から送られたセンサーデータを受け取り、保存します。受け取ったセンサーデータは可視化画面(Node-RED)で表示等に使用でき、またセンサーデータダウンロード機能で取り出すことができます。

一般的なIoTシステムでは、コスト等の理由でセンサーデータそのままをクラウドへ送らず、エッジで処理した結果だけをクラウドへ送信するという方法が採用されます。MSM-PF端末とMSM-PFクラウドサービスでは、エッジ処理の結果だけを送信する(アップロード)こともできますし、センサーデータそのままをアップロードすることも可能です。

注釈

別途、センサーデータの保存期限を定めます。また、MSM-PF端末が送信したセンサーデータを漏れなく保存することを保証するものではありません。

2.6. センサーデータのダウンロード

前述の通り、MSM-PFクラウドサービスはMSM-PF端末がアップロードしたセンサーデータを保存しています。

ユーザーは、指定のMSM-PF端末、指定の期間のセンサーデータをCSV形式でダウンロードすることができます。1回にダウンロードできるサイズには上限がありますので、期間は指定通りとならない場合があります。

2.7. 可視化画面(Node-RED)

MSM-PFクラウドサービスには、MSM-PF端末が送信してきたセンサーデータを表示するための可視化画面があります。デフォルトで用意している可視化画面では、直近のセンサーデータを時系列のグラフで表示することができます。

可視化画面は Node-RED ( 日本語での情報 )で作られています。Node-REDはユーザー毎に用意されていて、ユーザー自身で用途にあわせた可視化画面にカスタマイズすることが可能です。以下は可視化画面のカスタマイズ例です。

  • センサーデータを低遅延で可視化する

  • カメラ端末からのストリーミング画像とあわせた監視画面を作る

  • センサーデータを処理して異常を検知する

  • MSM-PF端末へ制御指令を送る

本マニュアルでは、Node-RED自体の機能、操作は説明しません。

注釈

可視化画面でできることは、MSM-PF端末の機能によっても制約されます。

2.8. ファームウェア配布

MSM-PF端末のファームウェアとして、ユーザーが登録したFPGAのコンフィグレーションデータとエッジ処理プログラムを指定のMSM-PF端末に配布することができます。

注釈

MSM-PF端末の種類により、配布可能なファームウェアの種類や形式は異なります。

2.9. カメラ画像の受信、保存、ダウンロード

MSM-PFクラウドサービスはカメラ端末がアップロードした画像を受信し、保存します。

ユーザーは、指定のカメラ端末、指定の期間のカメラ画像を動画(MPEG-4形式)としてダウンロードすることができます。1回にダウンロードできるサイズには上限がありますので、期間は指定通りとならない場合があります。

注釈

別途、画像の保存期限を定めます。また、カメラ端末が送信した画像を漏れなく保存することを保証するものではありません。

2.10. カメラ画像のストリーミング

MSM-PFクラウドサービスは、カメラ端末からダッシュボード画面へのストリーミング機能を提供しています。

標準で用意しているダッシュボード画面は、本機能へ対応していません。この機能を使用するには、ダッシュボード画面のカスタマイズが必要です。